減塩はからだにいいの⁉
ちまたでは、食塩摂取の制限が推奨されているけれど、そんなに塩は少ないほうがいいのだろうか。
事実、日本人の一日の平均食塩摂取量は1985(昭和60)年には「12.1g」であったのが、2015(平成27)年には「10.0g」にまで減少した。それでも厚生労働省は減塩を勧めていて、現在は「男7.5g以下、女6.5g以下が望ましい」と発表している。なんとWHO(世界保健機構)では「5.0g以下」を推奨している。
5gを測ったら、大匙スプーンにこれくらいでした(下の写真)。
「これは少なくないか?」
こんな研究論文がありました。原文は英語ですが、下に簡単な内容を紹介しますね。(下に論文名を書いておきました)
どんな研究かというと、米国で「25歳から75歳までの20,7729人」を対象にした国民栄養調査を実施し、1998年に結果を英国の医学雑誌「Lancet」に発表。ナトリウム(食塩)の一日摂取量によって対象者を4つのグループに分け、あらゆる病気の死亡率を比較した。結果は、食塩摂取量の一番多いグループの死亡率が最も低く、食塩摂取量が少なくなるほど死亡率が高くなっていた。というものです。
くりかえします、食塩を一番多く採っているグループの人たちのほうが、少ないグループの人たちよりも死亡率が低かった、という結果が出たのです。だからといって、特別な食事をすすめているわけではありません、淡々と事実結果を伝えています。
下が論文の表題などです。
Dietary sodium intake and mortality: the National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES I) M H Alderman 1, H Cohen, S Madhavan Lancet . 1998 Mar 14;351(9105):781-5.
上記の論文の概要はこちらです(英語)。
同様な研究結果はほかにもありますので、興味のある方は文献検索のPubMedで調べてみてください。
そもそも、塩は体に必要な成分であり、①神経の電気の流れを伝える、伝達の役割。 ②筋肉の収縮の役割。 ③体温などの熱量は筋肉の収縮によって生まれる部分も大きいので、体温にも関係してくる。 ④体液の浸透圧を一定に保つ。 などたくさんの大切な働きをしているのです。
さすが、生命は陸よりも海で先に誕生したという、生命の歴史に海が大きく関与しているだけのことはある。
ということは、塩の不足が体によくない症状を呼ぶことは、簡単に想像することができます。熱中症の予防に塩を含んだ商品もでてますね。
肉体労働の人が、味の濃い料理を好むのは、汗によってナトリウム(塩)が排出されるので、体が補おうとするからです。
一方で、お寿司を食べたあとに、お茶など水分をたくさんは飲みたくなるのは、生醤油に含まれている塩気を採ったことで、これを薄めたいと体が水分をほしがるからです。お茶などで水分をとって、利尿作用をたかめて過剰な塩分を尿で出すようにしているのです。
体はよくできていますね。
案外と、体はいろいろサインを送って教えてくれています。これからも、体の声をきいて、元気にすごしていきたいですね。
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