呼吸のはなし ④ いつもの場所のいつもの内臓

でんぐりがえって、逆立ちして、下向いて寝て、上向いて寝て・・・・どんな格好をしても心臓はいつもの場所にある。肺が下がり落ちたり、左右の肺が入れ替わることも無い。お隣どおしの肝臓と胃、腎臓と胃が入れ替わることも無い。

「そんなのあたりまえじゃん!」

そう、あたりまえのように思いますよね。でも、ただ口から肛門までがホースのようになってて、それがからだに収まっているだけだったら、入れ替わりそうですね。「内臓も神経も脳も骨関節も・・・膜組織(結合組織とも言います:以下は膜組織で表示)で包まれていますよ。」 そうお伝えすると、ほとんどの方はきょとんとされます。そりゃそうですよね、そんなのテレビでやってない⁈ 聞いたことがない⁉

いつもの場所にいつもの内臓があるのは、

走れば揺れる、体の動きについていくという、適度なたるみの余裕をもちながら、膜組織が要所要所をつないでいるから。そう体は足の先から頭の先まで膜組織によってつながっているんです。

膜組織を介して、内臓と骨がつながっている、たとえば肺の上尖部(一番上の部分)と頸椎のように。だから肺は下がらない!
膜組織を介して、内臓と筋肉がつながっている、たとえば心臓と横隔膜のように。
膜組織を介して、臓器と臓器がつながっている、お腹の臓器は、腹膜という膜組織を介してつながっています。呼吸に合わせて、臓器もなめらかに滑り動くことは楽な呼吸に繋がります。そして臓器が本来の機能を存分に発揮するためには、臓器を包んでいる膜やそこに出入りしている神経、血管、リンパも押されて引っ張られることなく届いていることも大切になります。

そっか!

だからでんぐりかえって、逆立ちして、下向いて寝て、上向いて寝ても、いつもの場所にいつもの臓器があるんだね。

ごきげんよう

ふうき Rehabili for Life」は
からだを探査して うまくいっていない所を解き放ち
楽に軽く動く 美しく年を重ねるお手伝いをしています
愛知県西尾市と山形市にあります。
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ふうき 代表 理学療法士 鈴木聖子